「この家は、もう壊すしかないのかもしれない」。
傷んだ実家を前に、そう考え始めた——この記事は、そんなあなたに向けて書いています。
結論:木造30坪でおよそ100万〜200万円。ただし、壊す前に確認をひとつ
解体費の目安は、木造の一戸建て30坪でおよそ100万〜200万円です。
決して小さくない金額です。しかも、この費用は原則すべて自腹です。
だから、壊す前にひとつだけ確認してください。
「壊さずに、このまま売れないか」です。
古い家が建ったままでも、土地として売れるケースは珍しくありません。
自分のお金で壊してから売ると、かえって損をすることがあります。
理由はあとの章で説明します。まず「壊すと決める前に、壊さない場合の値段を知る」。
この順番だけ、先に覚えて帰ってください。
壊す・壊さないを決める前に、いまのままの家の価値を知っておきませんか。
60秒AI査定を試してみる
60秒・連絡先の入力は不要・営業電話はかかってきません。
解体費用の内訳と相場
構造と広さでおおよそ決まります。坪単価と総額の目安です。
| 構造 | 坪単価の目安 | 30坪の総額 | 40坪の総額 |
|---|---|---|---|
| 木造 | 3.5万〜5万円 | 100万〜150万円 | 140万〜200万円 |
| 鉄骨造 | 5万〜7万円 | 150万〜210万円 | 200万〜280万円 |
| 鉄筋コンクリート造 | 6万〜8万円 | 180万〜240万円 | 240万〜320万円 |
見積もりには通常、建物の取り壊し・廃材の処分・土地をならす作業が含まれます。
一方で、次のようなものは別料金になりやすく、数十万円単位で上振れします。
- 庭木や庭石、ブロック塀の撤去
- 浄化槽や井戸の処理
- 家の中に残った家具や荷物(残置物)の処分
- 道が狭くて重機やトラックが入りにくい立地
また2022年以降、解体前のアスベスト調査(=石綿という有害物質が使われていないかの確認)が義務化されています。
築年数によっては、この調査費や除去費が上乗せされる場合があります。
つまり「木造30坪だから120万円」と単純には決まりません。
だからこそ、次の章の「相見積もり」が効きます。
解体費を安くする方法は3つ
- 2〜3社から見積もりを取る。同じ家でも会社によって数十万円変わることがあります。1社の言い値で決めないでください。
- 自治体の補助金を調べる。空き家の解体に数十万円規模の補助を出す自治体が多くあります(金額と条件は自治体によります)。注意点はひとつ、申請は工事の契約・着工前が原則です。壊してからでは間に合いません。市役所の空き家担当課に電話で聞くのが早道です。
- 家の中の荷物は自分で減らす。残置物の処分ごと業者に頼むと割高です。家庭ごみや自治体の粗大ごみで出せる分を減らすだけで、数万〜数十万円変わります。
壊してから売ると、損をするケースがあります
ここが、この記事でいちばん伝えたいことです。
古い家が建ったままの土地は、古家付き土地(=建物に値段をつけず、土地として売る形)として売却できます。
買った人が自分の好みで壊す前提なので、家がボロボロでも取引は成立します。
また、買取業者(=仲介ではなく、業者自身が直接買い取る形)は現況のまま引き取るのが普通です。
荷物が残っていても、傷んでいても、そのままで構わないという買い方です。
さらに仲介で売る場合も、「解体費分を差し引いた価格」で売り出す方法があります。
実質的に、解体費を売却額と相殺する形です。
一方、自分で200万円払って更地にしても、売値が200万円上がる保証はありません。
上がり幅が150万円なら、差額の50万円はあなたの持ち出しで消えます。
さらに更地は、売れ残っている間の税金が上がります(次の章)。
「きれいにしてから売る方が親切だろう」という感覚は自然ですが、お金の面では逆に働くことがあるのです。
なお、壊したあとの土地を自分で使う予定がある方は別です。
建て替えや駐車場など使い道が決まっているなら、解体はまっすぐ進めて大丈夫です。
迷っているのは「壊して売るか、そのまま売るか」の人。
その場合は、両方の値段を見てから決めるのが損をしない順番です。
「古家付きのままなら、いくらなのか」。その数字が判断の起点になります。
60秒AI査定を試してみる
60秒・連絡先の入力は不要・営業電話はかかってきません。
更地にすると税金が上がる。では、どうするか
住宅が建っている土地は、固定資産税が安くなる仕組みがあります。
200平方メートルまでの部分は、土地の税額のもとになる評価が6分の1になります。
更地にするとこの割引が外れるため、土地の税金が数倍に上がるのが一般的です。
(家の分の税金は消えるので、合計が単純に6倍になるわけではありません。)
この話自体は、ご存じの方も多いと思います。
大事なのは「では、どうするか」です。ポイントは日付にあります。
固定資産税は、毎年1月1日(=その年の税金が決まる日)の状態で決まります。
1月1日に家が建っていれば、その年は割引が生きたまま。
逆に、更地の状態で1月1日をまたぐと、その年から高い税額になります。
だから、壊して売ると決めた場合の動き方はこうです。
- 壊すなら年明け早めに壊し、その年のうちに売却まで終える。これなら高い税額を一度も払わずに済みます
- 年の後半に壊すなら、年内に売り切れるかを先に考える。間に合わないなら、壊すのを年明けまで待つ選択もあります
- そして、そのまま古家付きで売るなら、このジレンマ自体が発生しません
「更地にすると税金が上がるから動けない」で止まる必要はありません。
順番と日付を設計すれば、避けられる問題です。
今日できる一歩
今日やることは、ひとつだけです。
解体業者に電話する前に、いまのままの家の価値を確かめてください。
「古家付きでいくらか」が分かれば、解体費100万〜200万円を払う意味があるかを、数字で比べられます。
壊すのは、それからでも遅くありません。建物は逃げませんが、払ったお金は戻らないからです。
60秒AI査定を試してみる
60秒で目安の金額が分かります。連絡先の入力は不要で、営業電話はかかってきません。